ネキシウムの服用における骨粗鬆症のリスク

ネキシウムは胃酸の分泌が過剰過ぎることで起こる様々な症状の疾患(非びらん性胃食道逆流症)の治療に用いられる薬剤です。
このネキシウムという薬は胃酸の生成を促進するプロトンポンプ阻害薬で、胃酸の分泌を抑制する役割があります。
また、胃酸の分泌過剰で起こる吻合部潰瘍にも使用されます。ネキシウムを服用することで、胃腸の炎症による常に感じる痛みや腹部の違和感を緩和する役目があります。
ネキシウムを服用することで細菌を除去する効果は認められていませんが、細菌の働きを鎮める作用を持っています。
その作用があるため、細菌の除去を補助する役割があるとされます。ネキシウムは以前から販売されていたオメプラゾールという薬を改良したもので、胃腸系の疾病に対する効果は87.5%から92%にも及びます。
このような効果を得るためには、ネキシウムを長期的に服用する必要があります。ネキシウムを代表するプロトンポンプ阻害薬は、長期服用によって骨折の可能性を高めます。
プロトンポンプ阻害薬は骨密度の低下には関わらないのですが、カルシウムの吸収を阻害する作用を持っています。
この作用のために、1年以上の長期服用は骨折の危険を高めます。高齢者がネキシウムを服用する場合、カルシウム不足になって骨粗鬆症にかかる危険があります。
もしも高齢者がネキシウムを服用する場合は、カルシウムの補給に加えて骨粗鬆症の治療薬を併用することもあります。
高齢者の患者の骨粗鬆症の状態によっては、ネキシウムなどのプロトンポンプ阻害薬の使用を止めて、H2ブロッカーなどに切り替える場合もあります。
ネキシウムの副作用は殆どが軽度とされています。骨粗鬆症のほかの副作用には、眠気や不眠症、下痢や便秘などが起こるとされます。
重度の副作用には肝機能数値の上昇や血小板の減少、劇症肝炎・黄疸・肝不全・中毒性表皮壊死融解症・皮膚粘膜眼症候群・錯乱状態などが起こるとされています。

海外で行われた追跡実験の研究結果について

ネキシウムを1年以上服用する長期的な治療を行っていると、海外の研究機関から骨粗鬆症による骨折の危険が増加するとの報告がされています。
ネキシウムは1日1回20mgを服用することが、一般的な治療方法となっています。骨粗鬆症のリスクは、特に高用量及び長期間の治療を受けた患者で危険度が上がります。
海外の入院患者を対象とした複数の観察研究でプロトンポンプ阻害薬を投与した患者において、クロストリジウム・ディフィルシルによる胃腸感染のリスクも報告されています。
プロトンポンプ阻害薬は喫煙者が服用すると、股関節の骨折リスクの増加と関係しているとする報告があることも注目すべき点でしょう。
このネキシウムを長期に慢性的に服用している喫煙者か元喫煙者の女性は、ネキシウムを服用していない女性と比較して股関節を骨折する危険が非常に高いとされます。
骨折の原因は主に、転倒と骨粗鬆症です。ほとんどが大腿骨上部に骨折が起こります。
アメリカのマサチューセッツ総合病院及び、ハーバード大学医学部准教授のアンドリュー・チャン氏らが研究した、約7万9899人の閉経後の女性を対象として8年間比較追跡調査が行われました。
追跡期間中、893人が股関節骨折を経験しています。骨粗鬆症による股関節骨折のリスクは、ネキシウムを服用している1000人当たり、年に2.02件ですが、服用していない場合は1000人当たり年1.51件でした。
プロトンポンプ阻害薬を2年以上連続して服用していた女性は、服用していない女性と比較して35%増加しています。また、このリスクは禁煙歴でも異なり、喫煙者と元喫煙者では50%増加しましたが、喫煙歴がない場合はリスクの増加は見られませんでした。